強くなりたい。
何事にも動じない、惑わされない、不動心を身につけたい。
それは、草木のように、ただそこにじっとしている状態になることだろうか。
何も考えなければ、何も怖くない。
確かに、そういう強さもあるのかもしれない。
でも私は、感受性を手放したくない。
何も感じないことで強くなるくらいなら、弱くてもいい。
そう思ってしまう。
だから、認める。
こんなにも弱かった自分を。
いままで、ずっと怖かったことを。
ずっと揺れていたことを。
そして不思議なことに、認めた瞬間から、
私は少しだけ強くなる。
いまの私は、昔より強くなりたいのに、
同時に、弱くなりたい。
強がりを脱いで、弱さを隠さずにいられる私になりたい。
弱くなるほど強くなる。
その矛盾を抱えて、生きていく。
結局、正と悪、強と弱。
そんな区切りは、分けて分かりやすくするための基準に過ぎなかったのかもしれない。
本当は、もっと曖昧で、もっと混ざっている。
もし曖昧なのが自分だとしたら、
自分とはいったい何なのだろう。
たぶん――
それを考え続ける私こそが、私そのものなのだろう。
私は、私の側に戻る。
感じたまま、折れない。
それだけで、今日は、十分だった。